自宅での修理に欠かせない工具とは?初心者向け基本セットガイド

DIYを始める前に、まず揃えるべき道具をチェック

ちょっとした棚の取り付けから、電球の交換、水回りの補修まで。自宅のメンテナンスを自分で行う「セルフ修理」は、日本でもますます一般的になってきています。とはいえ、最初にどの工具を用意すればよいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

無計画に工具を揃えると、使わない道具ばかりになってしまうことも。そこで今回は、初心者でも使いやすく、使用頻度の高い基本工具を中心に、自宅修理に役立つアイテムをわかりやすく紹介します。

ドライバーセット:どんな修理にも必須の一本

家具の組み立てやスイッチプレートの交換など、家庭内のほとんどの作業で必要になるのがドライバーです。プラス(+)とマイナス(−)はもちろん、様々なサイズのビットが付け替え可能なマルチドライバーが1セットあれば、ほとんどの作業に対応できます。

また、最近は充電式の電動ドライバーも人気で、ネジ締めの手間が大幅に軽減されます。特にIKEAなどの組立家具をよく使う家庭では重宝されるアイテムです。

ハンマー:叩くだけじゃない万能工具

釘打ちだけでなく、ちょっとした部品の取り外しや調整にも使えるハンマーは1本持っておくと便利です。金属製ハンマーに加えて、傷をつけたくない箇所にはラバーハンマーも用意しておくと作業の幅が広がります。

たとえば、フローリングの端を押し込む際や、ドア枠の調整など、精密な力加減が求められる場面ではラバーハンマーが活躍します。

ペンチ類は力仕事に強い味方

固いネジを回したり、針金を切断したり、手ではできない力の必要な作業に便利なのがペンチ類です。一般的なコンビネーションプライヤーに加え、ニッパー(ワイヤーカット用)やロングノーズプライヤー(細かい作業用)などを揃えておくと、用途が広がります。

また、電気作業を行う際は絶縁グリップ付きの製品を選ぶことで安全性も高まります。

水平器で仕上がりに差をつける

棚や額縁の取り付けなど、見た目を左右する作業では水平の確認がとても重要です。アプリでも水平チェックは可能ですが、やはり専用の水平器を持っていると、より正確に作業が行えます。

価格も1,000円前後と手ごろで、壁掛け設置などでの失敗を防げるので、ぜひひとつ持っておきたいアイテムです。

メジャーとレーザー測定器で正確な計測を

DIYでは正確な採寸が成功の鍵です。コンベックスメジャー(巻尺)は基本中の基本ですが、より広い空間での作業にはレーザー距離計が便利です。壁間の距離や天井の高さも一瞬で計測可能です。

最近では家庭用モデルでも5,000〜10,000円程度で購入でき、リフォーム前の測定にも活用されています。

マルチツールで多機能をコンパクトに

ナイフ、ドライバー、のこぎりなど、複数の機能が1つにまとまったマルチツールは、アウトドアだけでなく、日常のちょっとした修理にも重宝します。

ただし、本格的な作業にはそれぞれ専用の工具を使う方が効率的なため、あくまで応急処置や携帯用として考えるのが現実的です。

シリコンガンとテープ類で仕上げを美しく

浴室のコーキングや、窓枠のすき間埋めには、シリコンガンが活躍します。カートリッジタイプのシーリング材を使えば、ムラのないきれいな仕上がりになります。

また、絶縁テープや防水テープは、電気配線の保護や水回りの応急処置など、さまざまな用途に使えるため、常備しておくと安心です。

テスターは電気作業の安全必須アイテム

コンセントやスイッチの交換を行う場合、通電しているかを確認するためのテスターが不可欠です。誤って通電状態で作業すると感電の危険があるため、必ず事前にチェックを行いましょう。

家庭用の簡易テスターであれば2,000円前後で手に入ります。使い方はシンプルですが、説明書をよく読んでから使用することが重要です。

安全対策も忘れずに:作業用手袋と保護メガネ

工具を使う際には手と目の保護が大切です。滑り止め付きの作業用手袋は、ネジ回しや工具の持ち運びでケガを防ぎ、保護メガネは粉塵や破片の飛散から目を守ります。

特に金属を切断する作業や、高所での作業では安全対策が事故を未然に防ぐため、軽視せずに準備しましょう。

あると便利なサポートアイテム一覧

  • 延長コード:作業場所に電源がないときに
  • クランプ(固定具):部品を固定して両手作業を可能に
  • ヘッドライト:両手を使いながら明るさを確保
  • 工具収納ボックス:散らかりがちな工具を整理整頓

作業中の効率を高めるためにも、上記のような補助ツールを取り入れると快適に作業が進みます。

工具選びで失敗しないためのポイント

価格の高い工具が必ずしも良いとは限りません。自分の用途や使用頻度に合った工具を選ぶことが大切です。ホームセンターで手に取って確認する、実際に使った人のレビューを参考にするなど、購入前に比較検討しましょう。

また、スターターセットはお得に見えますが、使わない工具が含まれていることもあるため、必要な道具を個別に揃えるほうが結果的に効率的な場合もあります。

まとめ:最低限の工具で、最大限の効果を

今回紹介したドライバー、ハンマー、ペンチ、メジャー、水平器など、基本の工具だけでも、ほとんどの修理やDIYが可能です。無理にすべて揃える必要はありませんが、少しずつ使いながら自分に合った道具を見つけていきましょう。

また、安全性と正確性を意識することが、DIYを長く続ける上でのコツです。工具を上手に使いこなせば、修理代の節約にもなり、暮らしの質もぐっと高まります。

さあ、最初の一本を手にして、自分だけの修理スタイルを始めてみませんか?