テレビの音が突然出なくなった時、原因と対処法は？

まずはリモコンのミュート設定を確認

音が出ないときに最初に確認すべきはリモコンのミュート（消音）設定です。 誤ってミュートボタンを押していたり、リモコンが落下した際にスイッチが作動してしまった例は少なくありません。また、リモコンの電池残量が少なく、操作信号が正常に送られていない可能性もあります。

本体側の音量ボタンを使って音が出るかを確認し、リモコンの不具合かどうかを切り分けるとよいでしょう。

テレビの音声出力先が「外部スピーカー」や「光デジタル出力」に設定されていると、本体スピーカーから音が出なくなります。 特に一度でもサウンドバーやBluetoothスピーカーを接続したことがある場合、自動で外部出力に切り替わってしまっている可能性があります。

設定メニュー → 音声 → 出力デバイスを開き、「テレビスピーカー」が選ばれているかを確認してください。

HDMI ARCや光デジタルケーブルを通して外部機器と接続している場合、接触不良や断線、埃の混入によって音声信号が途切れることがあります。 ケーブルの抜き差しや別ポートへの接続で状態が改善するか確認しましょう。

特にHDMI ARCは相互制御が働くため、わずかな接続ズレでも音が出なくなる場合があります。

ファームウェア（ソフトウェア）の更新エラーや不具合が原因で音声が出なくなるケースも存在します。特にスマートテレビでネット配信サービスを使用中に音が途切れる現象はよく報告されています。

以下の手順で対処できます：
– 電源コードを抜いて3分以上放置し再起動
– ソフトリセット（電源＋音量ボタン長押し）
– 音声設定のリセットまたは本体初期化
– 最新ファームウェアの手動更新

YouTube、Netflix、Huluなどのアプリを使用中に音が出ない場合、コンテンツのエンコードエラーやアプリの一時的不具合の可能性があります。テレビの通常チャンネルでは音が出るかを確認することで、原因をアプリに特定できます。

アプリの再起動やキャッシュ削除、必要に応じて再インストールを試みましょう。

Bluetooth機能を搭載したテレビでは、近くにあるペアリング済みのワイヤレス機器に自動接続されてしまうことがあります。 その結果、音がテレビ本体ではなくイヤホンやスピーカーに出力されている場合があります。

例えば、自室のBluetoothイヤホンが電源オンのままでリビングのテレビに接続されていたという実例があります。設定メニューのBluetooth項目で接続状態を確認しましょう。

テレビの内蔵スピーカーそのものが壊れている可能性も否定できません。長期間使用した機種や経年劣化が進んだ製品では、スピーカーユニットや基板が損傷することがあります。

簡易診断方法としては、イヤホンを接続して音が出るかを確認する、またはテスト音声を再生する機能を活用して、内蔵スピーカー以外で音が確認できるかを調べましょう。

修理費はメーカーや機種により異なりますが、日本国内での平均相場は以下の通りです。

訪問修理は追加費用が発生することが多く、可能ならば修理センターへの持ち込みがおすすめです。また、購入後1年以内であればメーカー保証が適用される場合もあります。

梅雨時期や冬場など、温度・湿度の影響で音声トラブルが発生する例もあります。 湿気により基板が腐食したり、静電気により一時的な誤作動が起こることがあります。

特に壁掛け型テレビでは内部に熱がこもりやすく、定期的な換気や除湿対策が音響トラブル予防に有効です。

上記のチェックを行うことで、多くのケースで自己解決が可能です。 再発が続くようであれば、専門の修理を依頼しましょう。

テレビの音が出なくなるトラブルは、操作ミスや設定変更によるものが大半です。まずは落ち着いて原因を切り分け、順番にチェックしていくことで、多くの問題は自力で解消できます。

定期的なアップデートと、外部機器との接続管理、そして季節ごとの環境変化への対応が、長期的な安定動作に繋がります。